初心者でも日帰りで富士山に登れる?ルート選びや時間配分について

弾丸登山NG!初心者でも日帰りで富士山に登れる?ルート選びや時間配分について

富士登山は1泊2日のスケジュールが一般的です。

しかしながら、初めての富士登山でも日程などの理由から山小屋に宿泊するのが難しい方もいらっしゃると思います。

富士山の日帰り登山はおすすめできないと言われていますが、実際どうなのでしょうか?

アラフォー女で初心者のわたしは、初めての富士登山が富士宮ルートを利用した日中の日帰り登山でしたが、登り切ることができました。

ご来光を拝むことやお鉢めぐりはあきらめることになりますが、富士登山初心者の方でも十分なトレーニングや準備をしていけば、日帰り富士登山もできないことはないと思います。

しかし、特に体力に自信がない初心者の方にはおすすめできません。

この記事はこんな方におすすめです
  • 何らかの理由で山小屋に宿泊しての富士登山が難しい
  • 御来光やお鉢めぐりはあきらめてもいいから日中に富士山へ登りたい
  • 富士登山初心者だけど、安全に日帰り登山がしたい

この記事では、わたしが日帰りで富士登山をした時の実際の状況や気をつけたいと思ったことなどをご紹介します。

富士山の日帰り登山は弾丸登山とは違うのか?

富士山の日帰り登山は弾丸登山とは違うのか?

この記事における富士山の日帰り登山とは、日中の日帰り登山についてを差しています。
日中の日帰り登山は、早朝に登山を開始して、夕方に下山をするというスタイルです。

わたしは日帰り登山はよく問題視されている弾丸登山とは別だと思っています。
弾丸登山は、夜出発をし、夜通し登り続けてご来光を見てから下山するというスタイルです。

弾丸登山では一気に高度をあげるので体調を崩す登山者が多く、各自治体などからたびたび注意喚起がなされています。

「富士山「山小屋満室」で“弾丸登山”急増…体調急変者も続出「準備不足でした」【Jの追跡】(2023年8月5日)」
ANNnewsCHのyoutubeより

初心者の方に関わらず、富士山の弾丸登山は自粛しましょう!

朝出発する日帰り登山に関しては、弾丸登山ほど問題視されるスタイルではないと思います。
日帰り登山も確かにキツいですし、初心者には到底おすすめはできません。

日帰り登山は登山に対する慣れやトレーニングは絶対に必要ですが、わたしは弾丸登山のように無謀な登山スタイルではないと思っています。

富士山の日帰り登山のメリット・デメリット

富士山の日帰り登山のメリット・デメリット

富士登山は1泊2日でスケジュールをたてるのが一般的だと言われています。

しかしながら、天候や仕事の休みなどの影響で日帰り登山を選択せざるを得ないこともあると思います。
わたしは天候不良の影響で当初の計画を変更して、日帰りの富士登山となってしまいました。

あるいは、山小屋に宿泊するということがネックになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
富士山の山小屋は混雑していることが多いので、混雑した狭い空間での雑魚寝状態になる場合もあります。

あねもね
あねもね

特に神経質な方はしっかりと休めない場合もありますよね?

わたしは富士山の日帰り登山も選択肢としてはありだと思います。

では、山小屋泊の富士登山と比べたときの日帰り富士登山のメリットとデメリットについてご紹介します。

日帰り登山のメリット

1日の日程で富士登山ができる

特に忙しい方などはまとまった日程が確保できない場合があります。
日帰りの富士登山でしたら、登りから下りまで約10時間ほどで完結できます。
夕方には帰路につけるので、1日でサクッと富士登山に登って帰ってこれます

山小屋での宿泊に対する不安がない

山小屋が混雑している場合は、狭い空間での雑魚寝になることもあります。
そういった山小屋の環境が肌に合わない方や神経質な方は、山小屋泊では逆にゆっくりと休めない可能性もあります。
結局のところ体調に影響が出てしまう場合も考えられます。(※個室のある山小屋もあります。)

費用が少なくて済む

山小屋の宿泊代にだいたい10,000円ぐらいです。
その分の費用を削減できるので、より低コストで富士登山ができます。

日帰り登山のデメリット

時間的な余裕がない

日帰りの場合、山小屋泊に比べると余裕を持って登山を楽しむことはできません。
山頂でゆっくりすることもできず、遅くとも14時ごろには下り始めないと日没に間に合わなくなります。
富士宮ルートの場合は駐車場までの最終バスが18:00ごろですので、それに間に合うように下山する必要があります。

日焼けや高山病のリスクが高い

天気がいい日は、強い日差しを長時間浴び続けることになります。
肌が露出している部分などは特に日焼けのリスクが高いです。

また標高を一気に上げていくので、高山病になるリスクも高くなります。
山小屋泊の場合では、山小屋で高い標高に身体を馴らすことができますね。

ご来光やお鉢めぐりをあきらめなければならない

ご来光やお鉢めぐりなどは、時間の関係であきらめなければなりません。
このあたり割り切れるかどうかです。
特にご来光やお鉢めぐりに重きをおいている方は宿泊一択だと思います。

富士山の日帰り登山のおすすめルートは?

富士山の日帰り登山のおすすめルートは?

往復の距離が一番短い富士宮ルートがおすすめです。

山頂である剣ヶ峰までも最短距離になります。

【富士宮ルート情報】

登山期間7月10日~9月10日ごろ
登山口富士宮口五合目(標高約2,400m)
山頂までの最短距離約4.3km
山頂までのコースタイム登り:約6時間 下り:約4時間半
登山口へのアクセス水ヶ塚公園駐車場からシャトルバス
※山頂までのコースタイムは初心者の所要時間で記載しております。もちろん個人差はあります。

わたしは初心者でしたが、富士宮ルートに特に難易度の高い場所は無かったです。
とはいえ、傾斜のキツい段差のある岩場などもありました。
特に体力に自信のない初心者にとってはどのルートを選んでも大変だと思います。

ここでは、わたしも登った富士宮ルートでの日帰り富士登山について紹介します。

わたしの富士宮ルートを利用した初めての富士登山に関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。
写真を使った登頂記録や時間なども記載していますので参考にしてみてください。

日帰り富士登山、何時から登りはじめる?

富士宮ルートの登山口は富士宮口五合目です。

日帰りの場合は特に出発を早くする必要があります。
水ヶ塚駐車場(水ヶ塚公園)に車を置く場合、五合目行きシャトルバスの始発(06:00発)に乗っていくのが好ましいです。

水ヶ塚公園駐車場

バス乗り場は早朝からかなり混雑していますので、始発に乗るには早めに並ぶ必要があります。

水ヶ塚駐車場(水ヶ塚公園)→富士宮口五合目
毎時00分出発 所要時間:約40分

富士宮口五合目に07:00前に着き、遅くとも07:00ごろから登り始めれば、14:00前後には山頂に到着できると思います。

日帰り富士登山の時間配分について

日帰り富士登山では特に時間配分が重要になってきます。

以下はわたしの日帰り富士登山をした際のタイムスタンプです。

05:30 水ヶ塚公園駐車場着
06:50 シャトルバスで五合目着
07:00 登山開始
07:20 六合目着
08:10 新七合目着
09:00 元祖七合目着
10:00 八合目着
10:50 九合目着
11:30 九合五勺着
13:00 頂上浅間大社奥宮着
14:00 剣ヶ峰着
14:30 下山開始
18:00 帰りのシャトルバス乗車
18:40 水ヶ塚公園駐車場着

なんとか日没までに下山できましたが、かなりギリギリの時間配分でした。
時間にあまり余裕がないので、休憩時間はあまり長くは取れないです。
わたしは山小屋ごとに休憩を入れましたが、あまりだらだらと休憩せずに10~15分ほどの短い休憩のみでした。

山頂に到着してからは安心したからか、少しゆっくりしてしまいました。
お鉢を覗いてみたり、剣ヶ峰の写真撮影に並んだりもしました。

富士山剣ヶ峰
富士山剣ヶ峰の石碑の写真撮影の列


特に剣ヶ峰の石碑での写真撮影はかなり長蛇の列になっていますので要注意です。

自分自身が写らなくてもいいのなら、列には並ばずに石碑だけを横からひっそり写真を撮るようにしたほうがいいかもしれません。

アネ
アネ

とはいえ、せっかくの富士山の山頂ですので後悔のないようにしたいところです。

初心者のわたしは時間配分についてそこまで意識していなかったので、山頂でかなりの時間ロスをしてしまいました。
13時に山頂に到着していたので、14時には下山を開始すればもう少し余裕を持って下山できたかもしれません。

でも、富士山の山頂なんてなかなか来られないから長居したくなりますよね。

富士山の日帰り登山に向けての準備について

富士山の日帰り登山に向けての準備について

事前にしっかりトレーニングをして体力づくり

日帰りの富士登山に限らず、富士登山に向けて初心者の方は事前のトレーニングは必要だと思います。
可能であればジムに通って集中的にトレーニングするのもいいですが、運動が苦手な方は日常生活で身体を動かすことを意識するだけでも違います。
そして、富士登山の前に実際に山登りをすることが一番のトレーニングになると思います。

わたしが行った事前トレーニングについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。

日焼け対策品などの装備も準備しておく

日帰りの富士登山の場合、強い日差しを浴びる時間が長いので特に万全な日焼け対策が必要だと思います。
富士山は地上とは違う環境だということを理解しておきましょう。

富士山の登山道
富士山の登山道は小石や砂が多いです。
あねもね
あねもね

下山は、靴の中に砂や小石がたくさん入り込んでくるのも不快でした。
特にハイカットではない登山靴の方はゲイターは必須だと思います。

日焼け対策品やゲイターなどの富士登山に持っていったほうがいいアイテムや装備についてはこちらの記事でご紹介しています。

あと、下山が日没に間に合わない可能性も考えておかないとなりません。

富士登山シーズンの8月後半や9月に入ると、18:00前から辺りが薄暗くなりはじめます。
ヘッドライトも持っていったほうがいいです。

わたしも使用しているキャプテンスタッグのヘッドライトです。
頭だけではなくウエストにも装着できるので、夕方のウォーキングの時によく使用しています。
ヘッドライトは停電時などにも役立ちますのでひとつ持っていると安心ですよ。

富士山の日帰り登山で気をつけることは?

富士山の日帰り登山で気をつけることは?

初心者の単独登山は避ける

初心者だと富士登山に関してわからないことが多くて不安です。
できれば、富士登山経験者の方に同行してもらうほうが安心です。
わたしも富士登山経験者の知人に同行していただきました。

富士登山経験者に同行してもらうメリット
  • 事前に富士登山に関する情報が聞ける
  • 体調不良や事故など、何かあった時に不安が少ない
  • 時間配分などをお互いに確認しながら登れる

同行者が見つからない場合はツアーに参加するのもいいと思います。
「ガイドあり」のツアーだと、わからないことがあっても不安が少なくなると思います。

サンシャインツアーでも全国各地発の富士登山のツアーを取り扱っています。

時間配分に気をつける

わたしは山頂での時間を長く取りすぎてしまったことが原因で、下山のスケジュールがかなりタイトになってしまいました。

下山は簡単そうに思えるかもしれませんが、わたしは登りよりも過酷だと思いました。
登りの疲労も溜まっており、足がとても痛かったです!

結局、最終バスの時間が迫ってきて、ほとんど休憩も取れずに滑るように下山することになってしまいました。

事前に時間配分の計画を立てておいて、時計をこまめに確認するようにしましょう。

日帰りの富士登山はかなりの体力勝負になる

天気が良いと強い日差しを受けながら、登り続けることになります。
強い日差しは日焼けの心配だけではなく、体力も奪っていきます。

日帰りでの富士登山の場合、体力の消耗も激しく、時間の余裕も無いのでどうしても焦ってしまいます。
高度が上がると酸素も薄くなっていきますので、呼吸や登るペースを乱さないことも重要になってきます。

わたしは体力に自信がないほうですので、体力はかなり限界に近かったように思えます。
下山後はふらふらになり、あれだけカロリーを消費したにもかかわらず気持ち悪くて食欲もわきませんでした。
それでもなんとか登り切れたのは、事前トレーニングのおかげかなと思います。

特に体力に自信のない方は、しっかりと事前のトレーニングをすることをおすすめします。

体調不良時にはあきらめる

日帰りの富士登山に限りませんが、途中で体調不良になったら無理せずにあきらめる覚悟が必要です。
日帰りの場合は、14時までに山頂にたどり着けそうになければ途中で引き返したほうが無難です。

富士登山は元気だったら何度でも挑戦できます。
断念することになっても、また計画を立て直してから挑戦しましょう!

まとめ

初心者でも日帰りでの富士登山ができないことはありません。
でもスケジュールがかなりタイトになることもあり、あまりおすすめはできません。

この記事ではわたしの日帰り計画での初めての富士登山についてご紹介しました。
参考にしていただければと思いますが、自分で富士登山を経験してみないことにはわからないことも正直なところ多いです。
迷われている方は日帰りでも宿泊でもいいので、一度、富士登山に挑戦してみてください。

初めての富士登山が大成功に終わるということは、なかなか難しいことだと感じました。
次回の登頂に向けての課題もいくつか見つかりました。

初心者の富士登山にとって何よりも大事なのは、登れないと感じたら潔くあきらめることだと思います。

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